みなさん、こんにちは!ジャズの名曲名演シリーズ、第14弾の主役は『So What(ソー・ホワット)』です!
今夜は、この素晴らしい名曲シリーズの締めくくりにふさわしい、ジャズの歴史の頂点に君臨する「究極にクールな1曲」をご紹介します。
タイトルの『So What』を直訳すると、「だから何?」「それがどうした?」。
なんとも不敵で生意気なタイトルですが、これは作った本人である“ジャズの帝王”マイルス・デイヴィスの口癖だったと言われています。
この曲の1番の魅力は、お勉強のような難しいルールをすべて投げ捨てて、「極限までシンプルに、だからこそ最高に格好よく」仕上げられた、大人のための知的なグルーヴにあります。
今回は、一日の終わりに静かに、しかし深くジャズの世界に浸りたいときに絶対に外せない最高の名演アルバムを5枚厳選しました。
##「だから何?」と不敵に微笑む!名曲『So What』の魅力とは?
結論から言うと、『So What』の魅力は、静かに燃える炎のようなクールさと、イントロから始まるベースと管楽器の「格好よすぎる掛け合い」にあります。
この曲が発表された1959年当時、ジャズはコード(和音)が目まぐるしく変わる、とても忙しくて複雑な音楽になっていました(前回のGiant Stepsなどがその頂点です)。
そこにマイルスは「もっと自由に、シンプルに音を楽しまないか?」と、たった2つのコードだけで曲を演奏するという、音楽の歴史をひっくり返す大発明(モード・ジャズ)をぶち上げたのです。
最初は、ピアノとベースが静かに夜の霧の中から現れるようにおしゃべりを始めます。そしてベースが「タララン♪」と問いかけると、トランペットやサックスが「ソー・ホワット(だから何?)♪」とそっ気なく、しかし最高にスタイリッシュに応えます。
私が初めてこの曲を聴いたとき、派手な音は一切ないのに、その張り詰めた空気感と格好良さに、息をするのも忘れて聴き入ってしまいました。さっそく、この極上の夜の魔法を聴き比べてみましょう!
これだけは外せない!『So What』の名演アルバム5選
世界中のジャズファンが「聖書」として部屋に飾っている歴史的名盤から、個性派アレンジまで5枚を厳選しました。
① すべてのジャズはここに極まる!歴史上最も売れた人類の至宝
- アーティスト名: マイルス・デイヴィス(Miles Davis)
- アルバム名: 『Kind of Blue』
ジャズの歴史の中で、全世界で一番売れたギネス級の大大名盤『カインド・オブ・ブルー』。その1曲目に収録されているのが、この本家本元のオリジナル演奏です。
マイルス・デイヴィスが吹くトランペットの音は、まるで夜空にきらめく一筋の光のように鋭く、そしてどこか孤独でクール。後ろでは、サックスのジョン・コルトレーン、そしてピアノのビル・エヴァンスという、ジャズ界の歴史を創った三大巨頭が奇跡の共演を果たしています。
音楽の授業や教科書にも出てくるほどの歴史的価値がありながら、今聴いても新しさを感じる、絶対にハズさない究極の1枚です。
② ライブの熱気で爆発する!スピード感あふれるもう一つのマイルス
- アーティスト名: マイルス・デイヴィス(Miles Davis)
- アルバム名: 『In Person Friday and Saturday Nights at the Blackhawk』など
またまたマイルスですが、こちらはスタジオ録音から数年後、サンフランシスコのライブハウスで行われた生演奏の記録です。
スタジオ版の『So What』が「静かに佇む大人の格好良さ」なら、このライブ版は「むき出しの情熱が爆発する格好良さ」!テンポがグッと速くなり、マイルスのトランペットも、サックスのハンク・モブレーも、まるで野生の動物のように獰猛に吹きまくります。
ライブならではの観客の熱気と拍手がダイレクトに伝わってきて、聴いているだけで体温が上がるような興奮を味わえる名盤です。
③ 鍵盤の皇帝がモードに挑む!大迫力でスウィングするピアノトリオ
- アーティスト名: オスカー・ピーターソン(Oscar Peterson)
- アルバム名: 『Bursting Out with the All-Star Big Band!』など(トリオ演奏盤も多数)
マイルスのクールな世界観を、世界一ハッピーでパワフルなピアニスト、オスカー・ピーターソンがトリオ(ピアノ・ベース・ドラム)を中心にアレンジした名演です。
「シンプルで物静かな曲」だったはずの『So What』が、ピーターソンの手にかかると、まるでお祭りのように楽しく、力強く弾ける超絶技巧スウィングへと生まれ変わります。彼の右手から繰り出されるピアノの弾丸のようなフレーズは、聴いていて最高にスカッとします。
「渋すぎるジャズはちょっと眠くなっちゃうけれど、この名曲をお腹いっぱいに楽しみたい!」という日の特効薬です。
④ エレキギターの神様が魅せる!あまりにもお洒落な新世代ジャズ
- アーティスト名: ラリー・カールトン(Larry Carlton)
- アルバム名: 『Discovery』など(あるいはロン・カーターのカバー盤など)
管楽器やクラシックなピアノの音から離れて、フュージョン界の伝説のギタリスト、ラリー・カールトンらが魅せるギター主役のカバーも、これまたため息が出るほどお洒落なんです。
エレキギターの持つ艶やかでメロウな音色が、50年代のモノクロだった名曲を、一瞬で現代のカラフルで都会的なネオン街の景色へと塗り替えてしまいます。
大人の夜のドライブ中や、お洒落なバーでバックミュージックとして流れているような心地よさがあり、ギターファンならずとも一瞬で耳を奪われる素晴らしいテイクです。
⑤ 現代の最高の音質でシビれる!安心の都會派ルパンアレンジ
- アーティスト名: 大野雄二(Yuji Ohno)
- アルバム名: 『LUPIN THE THIRD “JAZZ”』シリーズ
最後にご紹介するのは、アニメ『ルパン三世』の音楽でお馴染みのピアニスト、大野雄二さんによる演奏です。
この名曲名演シリーズでおすすめしている通り、現代の素晴らしいスタジオでレコーディングされた音源は、とにかく雑味がなく、一音一音がパズルがハマるようにクッキリ耳に届くのが魅力です。
マイルスたちが作った知的な世界観に、大野さんらしい都会的でスタイリッシュなエッセンスが加わり、ルパンが愛車を駆って夜のハイウェイを疾走しているかのような、最高にクールなアレンジに変身しています。ジャズ初心者の方でも100%心地よく浸れる安心の1枚です。
ジャズ初心者でも迷わない!自分に合うアルバムの選び方
今回の5枚も、それぞれ全く違った「So What(だから何?)」の格好良さを見せてくれます。今のあなたの気分に合わせてチョイスしてみてくださいね。
| あなたの今の気分 | おすすめのアルバム | 聴きどころ |
|---|---|---|
| 「ジャズの歴史の頂点、本物の『至高のクール』を聴きたい」 | ① マイルス・デイヴィス | 帝王マイルスと天才エヴァンスが作った奇跡の空気 |
| 「ライブハウスの生々しい爆発力と熱気に痺れたい」 | ② マイルス(ライブ盤) | 猛スピードで駆け抜ける、激しい真剣勝負 |
| 「現代的でクリアな、良い音で大人の雰囲気に浸りたい」 | ⑤ 大野雄二 | 都会の夜にぴったりなルパン風アレンジ |
まずは音楽配信サービスや動画サイトなどで『So What』と検索して、ピンときたジャケットの再生ボタンをそっと押してみてください。その瞬間、いつものあなたのお部屋が、世界で一番格好いい大人の秘密基地に変わりますよ。
あなたを一番クールにさせる『So What』に出会おう!
今回は、ジャズの歴史をガラリと変えた帝王の代名詞『So What』をテーマに、ジャズの名演アルバム5選をご紹介しました。
同じシンプルなメロディであっても、帝王の張り詰めたクールさ、ライブの爆発的なスピード、王者のハッピーなピアノ、お洒落なギター、そして現代的な美しい響きによって、全く違う「大人の格好良さ」を魅せてくれるのがジャズの面白いところです。
今夜はスマートフォンの画面を少し暗くして、この極上のグルーヴに身を委ねながら、静かで贅沢な夜の時間を楽しんでみませんか?
あなたを一番クールにさせてくれる、とっておきの1枚が見つかりますように!

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